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海外チャレンジ

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コーチ海外帯同レポートinドイツ

8/3~8/25の期間でGA大阪U15 ドイツ遠征(ケルン、エッセン)に寺本Cが帯同しました。

 

【チームレポート】

◆U15カテゴリーのボーフムやロートバイスエッセンなど、この地域1部の強豪チームと対戦した感想

相手の方が大きく上回っているなと感じた部分

1、身体的な能力

2、戦術的なミスの少なさ

我々が磨くべき長所や勝っていく事ができる部分

1、組織力とスタミナ

2、戦術的なミスの少なさ(将来的に)

3、敏捷性

まず、身体的な能力の差についてはもう人種や食生活など永遠に変えることのできないものではないかとも少し感じています。毎年日本人チームとドイツ人もしくはヨーロッパの選手とこのカテゴリーの試合を見ていますが、身長差は平均して10センチ以上あると思います。これは我々のチームの選手たちがJクラブの選手よりも小さいという事もあるかもしれませんが、そのことを考慮してもヨーロッパで高いレベルで育成されている選手たちは体格がより良く、日本人よりも大きいです(大人の平均身長が日本人の方が低いので当たり前かもしれませんが)。

 

 

ではスピードはどうなのか?海外のクラブではサイドに個人で打開できるアタッカーをこの育成年代でも強豪と言われるチームにはいます。そして、その選手は外国人(アフリカ人、フランス人やトルコ人など)である事も多いです。彼らは足が速いです。初速はそこまで速くないかもしれませんが、サイドでスペースのある状況でボールを受けるとシンプルに縦の空いたスペースへ突破を試みてくる傾向があります。さらに、もしこの選手がテクニックにも長け、なおかつ両足で強烈なシュートを打てるとなれば我々は1対1では止める事ができません。そのことから上手く相手は彼を活かし容易にチャンスを我々相手につくり得点できるという場面は今回の遠征でも見られました。

 

 

戦術的なミスの少なさは、例えばビルドアップしているボーフムに対してこちらが高い位置からプレッシングをかけて数的同数もしくは局面的に数的優位になり、我々がボールを奪えそうな状況になれば相手選手は速い判断でパスやドリブルで逆をとりその網を抜けていきます。プレースピードの速さから余裕が生まれ戦術的なミスがないのかもしれませんが、サッカーの原理原則やそのエリアや状況でのプライオリティをよく理解しているなとも今回も感じました。

 

 

しかし、我々も良いプレーやチャンスをつくり得点しボーフムには負けましたが、アレマニアアーヘンというボーフムと同様1部チームに勝利する事ができました。相手は休み明けでコンディションは上がっていなかったのかもしれませんが、個々の能力は我々の選手より高く組織的な守備を続けることができなければ勝つことはできなかったと思います。さらに、海外の相手によく驚かれるのが選手たちのタフさです。ゲーム終盤になっても運動量の落ちない選手たちに対して相手選手たちはついて行くのがやっとというシーンが今回の遠征だけではなくよく起こる現象です。

 

 

ではいつ走るのか?このことを今回丸山コーチが選手に落とし込み無駄走りさせなかった事は勝利に大きく影響していたとともに、選手自身も大きな自信になりレベルアップしたと思います。遠征中ポジション修正をミーティングで映像を使って行ったり、トレーニングで落とし込んで選手たちはいつどこへ走るのか?この状況は行くべきではないなど本当に判断力、プレースピードがプライオリティに沿いながらも良くなっていきました。この年代の選手は改めて成長が早いなとも感じました。今回はそもそも相手のレベルが高いことが多く、ボールを持たれている状況での組織的なボールの奪うやり方に費やす時間を多くとっていましたが、ボールを持っている状況での崩し方も映像など選手に分かりやすく伝え、トレーニングからその状況に取り組んでいけば将来的には理解力がもしかしたら日本人の方が高いかもとも感じましたし、協調性は間違いなく日本人の特徴でもあるので組織力という武器を磨きながら個の力も伸ばしていけばいいのではないかと思いました。

 

 

最後に敏捷性についてですが、狭いエリアを崩すというのは我々日本人のストロングポイントでありこれも育成年代でも共通していえることだと思います。今回もやはり攻撃の時の選手1人ひとりの距離感が我々のチームの方が短くとりました。そうする事で、もしボール奪われたあと展開されれば部の悪い状況を生み出してしまいますが、奪われずに打開できるシーンは多くありました。それは細かいパス回しに相手選手がついて行けないのです。シンプルなワンツーだけではなく、味方を囮に使ったドリブルやスルーやスイッチなど、J下部相手には打開できないかもという所もシュートまでいけるシーンを何回かつくりました。根本的にボールを奪いとる意識が強い海外選手と寄せてボールを奪えるチャンスを伺う日本人選手の傾向を上手く利用した作戦でもあるのではないかとも感じました。

 

◆最後に、、

今回ボーフムのスカウトと選手たちが話す機会を設け、選手たちが質問していて特に驚いていたことを2つあげます。

1、何を基準に選手を選んでいますか?

A、スピードだよ。足の速さだけじゃなく頭の速さもね。プレースピードを上げる事が大事だよ。

 

2、僕たちは今選ばれるために何をすべきですか?

正直いってみんないい選手だが、ボーフムは難しい。U17からU19のカテゴリーでドイツでサッカーをしている選手たちの何パーセントがプロ契約を結べると思う?

選手たちの回答⇒1人ひとり聞かれ、最低3%、最高20%と答えた選手もいました。笑

正解は0.3%だよ。だから間違いなく言える事は君たちは勉強もたくさんしておくべきだよ。

、、、

 

 

選手たちは遠征を通して本当に成長したと思います。

このような貴重な機会を与えて頂いた保護者の皆様、本当にありがとうございました。

目には見えないかもしれませんが、選手たちのこの経験は今後の成長に必ず役立つものだと思います。